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ドクターインタビューの2回目は、2年半でレセプト枚数が1.8倍になった名古屋市瑞穂区のコンドウ歯科さんにお邪魔いたしました。着いた時はちょうど学校の下校時間。コンドウ歯科さんの前をお隣の汐路小学校の子供たちが楽しそうに帰って行きました。その日は休診日で月一回の松浦さん参加のミーティングの日。そのミーティングの見学も兼ねて3時ごろにお伺いしました。

ミーティングは近藤院長と三浦先生、そしてスタッフ8名と松浦さんで行われていました。その日は三浦先生が前もってスタッフに改善が必要だと思われる点をヒアリングされていたようで、書き出されたリストを見ながら進められていました。
問題定義に対して、担当のスタッフからの現状の報告、その後他のスタッフから改善案が出され、意見交換。そのファシリテーションをしているのが松浦さんです。合間合間に、近藤院長独特の叱咤激励が飛び、笑い声や反論が沸きあがっていました。
このようなミーティングも今回が6回目だそうです。「僕の独壇場だった」とご自身で語る近藤院長。「本当に変わった」と、とても嬉しそうな近藤院長と三浦先生にお話を伺いしました。
三浦先生:
クリニックに来る材料商の担当者Aさんに、松浦さんのコミュニケーションスキルアップセミナー(三浦先生と歯科衛生士さんもHPの写真に!)を教えてもらって、衛生士さんと一緒に受けたのが始めです。その頃は、患者さんが増えてきたけど、スタッフが少なく毎日とても大変な時でした。そのセミナーの中でいろいろ学び「これはいい!」と帰って、早速院長に勧めたのですが、「コーチングなんて必要ない!」「時間がない!」の一点張りでした。(笑)
近藤院長:
コーチングの本はそれまでに読んでいました。でも、自分が指示すればいいと思っていたのです。何せ正直「俺が絶対だ!」と思っていましたから(笑)。
三浦先生:
「ミーティングが必要です!」って言っても、「俺がスタッフに話すからいい!」と言うほどでした。でも、その後2007年に入り、スタッフも患者さんもドンドン増え、クリニック内は思い出したくないぐらい本当に大変な状況になってきていました。
近藤院長:
そこ頃かな、またAさんから松浦さんが訪問によるコーチング行っていると聞き、「じゃ!」ということで、来ていただいたのです。それまでは、学びに行かなければいけないんだと思っていたんですよ。それからですから、最初に来てもらったのは2007年の9月です。
三浦先生:
毎月1回、クリニック内ミーティングに同席してもらっているのですが、院長なんて最初は途中でいなくなるんですよ!(笑)でも、きちんと2ヶ月目からは同席して、一気にスタッフ間のコミュニケーションが取れるようになりました。クリニック内の風通しがよくなった感じです。
近藤院長:
目に見えて変わったのは、スタッフ自らが自発的に動くようになったことです。2ヶ月目にはその効果が見えていました。僕は最初、コーチングを受けるということは、具体的なコミュニケーションスキルの指導を受けるというようなもっとテクニカルなことだと思っていたのですが、それは違いましたね。
今、一番強く感じているのはクリニック内に第三者の目があるということで、ミーティング中のスタッフ内部にもいい緊張感が生まれることにより、スタッフが常に成長していっているという実感です。さらに、同じクリニックを経営されている方なので刺激になったり、アドバイスいただくことも多くあります。
近藤院長:
三浦先生が来てくれるようになったことが一つの転機ですね。これも前出のAさんから「遠くで開業されていた女性の先生が家庭の理由で名古屋に戻ってくる。」という話を聞いて、「すぐにでも!」といいました。(笑)ちょうど、歯科医院経営の成長が横ばいになっていた2005年後半ごろです。
その時入ってくれた三浦先生が“予防歯科”こそ大切だ!ということで、山形の熊谷先生のセミナーに連れて行かれました(笑)。そこで、予防歯科こそ「疾病を発生させない」という医療本来の真理だ!と即決して、予防歯科用にスタッフルームを改造し、診療台を増やしました。その後、クリニック内のこともどんどん任せるようになり、僕自身は院長室を改造しインプラント治療を本格的に開始しました。それが患者さんに受け入れられたとういうことだと思います。
あの頃忘れられないのが、それまで来ていただいた患者さんにインプラント治療を勧めたとき、「先生が言うなら!」と信頼していてくださったことがわかって、今思い出しても感慨深いものがありました。患者さんにも恵まれていますね。
そして今度は、松浦先生に出会って、スタッフ全員が成長していっている。僕自身も患者さんの想いを違う視点から感じ取ることができるようになったと自覚しています。本当にラッキーですよ。(笑)
近藤院長:
もちろん自分でも分かっていましたよ(笑)。でもね、人間いろいろ学ばなければいけないじゃない?だから、今の自分に足りない部分を埋めるとしたら何が一番必要か?が分からなかったんだと思う。
正直、コーチングを受ける前は、スタッフも大変だったかもしれませんが、私も大変でした。スタッフに虐げられていましたから!(笑)
三浦先生:
本当に大変だったんですよ。私が入った頃は、先生の独断場でしたから。でもなぜ入ったかというと、面接の時「きちんと院長の指示が行き届いているところ、また、技術の高いところ」と言う規準がありました。第一印象は怖かったですが、この歯科医院に決めたんです。今こそ、こうやって話を聞いてくれるようになりましたが、最初は本当に全く違ったんです。
近藤院長:
ありがたいことに多くの歯科衛生士がいます。また、その他のスタッフも多いのです。今日のミーティングは8人しかいませんでしたが、全部で15人のスタッフがいます。その中で歯科衛生士が5人です。(雇うのも大変なんですが・・・と)何が違うかというと、新しく入ってきてくれた歯科衛生士さんでも、うちならすぐにきちんと自分の仕事がしてもらえるので、そこは大きな違いだと思っています。診療の助手は別でいますからね。
三浦先生:
そうなんです。この歯科医院は予防歯科の患者さんも多いので、歯科衛生士が自分の責任の元、しっかり自分の仕事に専念できる環境があるのです。今のように歯科衛生士が多く集まってくれたのも、“自分のやりたい仕事ができる”ことがあると思いますし、叱咤激励が強くても院長の技術の高さや、人間の大きさはみんな知っていると思いますよ(笑)。
近藤院長:
いやそんな立派な人間じゃないですが、「しいて言えば、人間が大きくないとわかっているところが立派かもしれませんね(苦笑)」ですが、実際ありがたいことですよ。僕が学会での出張や往診でクリニックにいなくても、歯科衛生士がきちんと予防歯科の患者さんの対応をしてくれるんです。個人で責任を持ってくれているので、スタッフの個人の中にも企業でいうと管理職のような自覚が生まれています。
近藤院長:
そりゃー、大変だと思いますよ。最近では、「はい。次、僕はどこへ?」とスタッフにお任せですからね。僕はクリニック内のことは何も分からない。「僕を有効に働かせろ!」って言っています(笑)。これも以前に比べたら大きな変化ですね。本当に、三浦先生と松浦先生のお陰です。
松浦先生には「一生来て下さい」と言ったんですよ。だってね、スタッフと僕とは雇用関係の上に成り立っていますから、いくら親身になってもどこかに壁がある。でも、第三者としての松浦先生がスタッフ一人ひとりの成長をずっと見守ってくれるということでスタッフも素直になれる。これは、スタッフにとっても私にとってもすごく貴重なことだと思うんです。
現実スタッフの皆はまだまだ若い。恋も遊びもしなければいけない。でも、人として、人に喜んでもらうことに人生のエネルギーを注ぎこんで、充実した人として成長して欲しいと願っているんです。
近藤院長:
そうですね、まさに今日言われましたよ。「先生ほど口は上手くないですけどね!」って(笑)。それは僕があるスタッフに「○○さん、患者さんとのコミュニケーションが上手くなってきたな!」と言ったあとの言葉です。
三浦先生:
そうなんですよ!近藤院長が患者さんに言う言葉って、ほんとうに私たちに投げ掛ける言葉と違って患者さんが嬉しくなるような声かけをしているんですよ(笑)。
近藤院長:
「それは嫌味か?(笑)」という感じでしたが、嬉しかったんですよ。その言葉が。
※※※ 終り ※※※
「で、松浦先生のところでは、○○はどうされているの?」と興味津々の近藤院長。
「へーー、そうなんだ!それいいね〜。うちも早速取り入れよう!はい、三浦先生頼んだよ!」
「え?また私ですか?頼みますよ〜。」
と、三浦先生との掛け合い?をお伺いしているだけで、近藤院長が「僕の独断と偏見だけでしたから」という頃の雰囲気がウソのようです。
インタビュー前、松浦さんにコンドウ歯科さんではどんなサポートをされているのですか?と聞いたときに、「それぞれクリニックの特徴が違うから!」と言われた意味が分かりました。診療内容も違えば、院長先生の経営方針も違う、それに何より院長や先生、スタッフ一人一人の性格や生活、夢も違う。以前お伺いした松浦歯科さんとは全く違った雰囲気ですが、患者さんが集まる理由は「人」かもしれません。
「電話でのコーチングって、怒られると思っていたから」と笑う近藤院長。スタッフミーティングと共に、1to1の院長コーチングも受けられているそうです。スタッフに「最近、コミュニケーションが上手くなったね!」と声を掛けたときに、上手く切り替えされたことが嬉しいといわれた近藤院長の照れ笑いが印象に残ったインビューとなりました。
そして、スタッフミーティングの最後に「スタッフだけのミーティングをしたいのですが!」という意見が一人のスタッフから出たとき、顔を見合す近藤院長と三浦先生と松浦さん。そのコンビネーションで今後も益々地域に愛される歯科医院になられることでしょうね。楽しみにしています。ありがとうございました。
2008/3/6取材